紫陽花の別名とその由来 紫陽花の別名1:七変化(しちへんげ)
紫陽花の魅力の一つは、その色の多様性です。
多数の植物が品種ごとに色が定まっている中で、紫陽花は土のpH値に応じて色が変わる特性を持っています。
酸性土では青紫色の花が咲き、アルカリ性または中性の土では赤色の花が咲くことが多いです。
日本の土壌が酸性に傾いていることから、青い紫陽花をよく見かけます。
「七変化」という名前は、この色の変化にちなんで名付けられました。
ヤマアジサイの中に「七変化」と名付けられた品種もあり、異なる植物との組み合わせで寄せ植えにして楽しむことができます。
紫陽花の別名2:八仙花(はっせんか)
紫陽花は色の変化を持つ特性から「八仙花」とも呼ばれています。
この呼称は中国由来で、美しい紫陽花の色の変動を表すために使われるようになり、日本にも取り入れられました。
変わりゆく色彩が八仙のように多様とされ、その名を持つにふさわしいです。
紫陽花の別名3:四片(よひら)
一見すると花びらのような紫陽花の「額」部分は実は四片から成り立っています。
他の多くの花が五枚の花びらを持つ中、紫陽花のこの特徴的な四枚構造が「四片」という名前の由来となりました。
俳句ではこの特徴を「四葩」と称し、夏を象徴する季語としても活用されます。
紫陽花の別名4:手鞠花(てまりばな)
紫陽花の球形の花形が古い日本の糸巻き玩具、手鞠を思わせるため「手鞠花」と呼ばれるようになりました。
紫陽花の別名6:オタクサ
「オタクサ」という紫陽花の呼び名は、その特性から来ているわけではなく、ある人物の物語が由来です。
江戸時代に長崎に来たドイツ人医師シーボルトが、紫陽花の魅力に引き込まれた際の逸話に由来します。
シーボルトが日本で愛した女性「お滝さん」との関係がこの名前の背景にあり、彼によって紫陽花がヨーロッパに「オタクサ」として紹介されたことで知られるようになりました。
長崎では紫陽花が特に愛され、毎年5月から6月には「長崎おたくさまつり」が開催されます。
紫陽花の別名7:額花(がくばな/がくのはな)
額花は、特にガクアジサイを指す紫陽花の一種で、日本が原産地です。
この名前は、花の中心を取り囲むガク(額縁)が特徴的であることから名付けられました。
小見出し:紫陽花の別名8:本紫陽花(ほんあじさい) 「本紫陽花」は、ガクアジサイをベースに育成された園芸品種を指します。
この名称は、紫陽花が一般的に知られるようになる以前から使用されていたもので、原種への敬意を表しています。
紫陽花の漢字の意味と起源
アジサイは「紫陽花」という漢字で記されています。
この名前は平安時代にさかのぼり、詩人の源順が白楽天の詩の中の「紫陽花」を日本のアジサイと誤認して名付けたと言われていますが、実際には異なる花を指していた可能性が高いです。
また、「八仙花」とも呼ばれるアジサイは、この名前が中国の影響を受けたものです。
アジサイの日本での呼称「あづさい」は、時間とともに変化し、「青く小さな花が集まる様子」を象徴しています。
【まとめ】紫陽花の様々な別名を覚えよう
アジサイには多くの別名があり、その多様性は驚くべきものがあります。
地面に植えることも鉢植えも可能で、その手軽さから母の日の贈り物としても人気です。
別名の背景を理解することで、紫陽花についての知識が深まり、新しい別名も覚えやすくなります。
この機会に紫陽花のさまざまな呼び名にも注目してみましょう。